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【ご依頼後記】あの暑い夏の日に見上げた橙色の想ひ出

 

「今日は送り火。帰られるまでになにか

メッセージがないかと思いまして・・・」 

 

数十年前の終戦記念日。 

まだ幼なくして亡くなられたお身内の女の子。 

彼女がちゃんと成仏しているのかどうか・・・ 

私たちの気持が伝わっているのかどうか・・・ 知りたい


というようなご依頼をいただき 

 

「お話してみないとわからないですが、お役に立てるなら」 

とお受けしました。 

依頼者様が話し始めたとたん、背後に先が細く

葉っぱのような形のものを背負った? 

観音様に重なってお年を召した女性が視えました。 

その顔はとても穏やかで微笑んでいらっしゃいます。 

 

その様子を告げると 

「その観音様!今居る部屋の、私の背後にあるものです!!」 と。

 

あの世の仕組みなどは未だにわからないのですが 

どうやら女の子は亡くなってからの、 

この世での修行を長くする必要があり、姿は成長を続けてきたようで 

今後はこの方のお家の守護をすることになった、 

というようなことを伝えられてきました。 

その魂は観音様に見守られ、次の場所に行く準備も整っているようです。 

 

「これからは、護りに参ります。」とおっしゃられていました。 

 

すでに人間としての欲のようなものはなにもなかったのですが 

何か彼女が望むお供えものを・・と思う依頼者様のお気持を察してか 

彼女は当時の姿に戻り幼い可愛い声で 

「あんず・・・あんずが食べたい」と、つぶやきました。 

 

依頼者様にそのことも告げたのですが 

ピンと来ていないご様子。 

 

私も「あんず」のことはよくわからなかったので 

とりあえずはなにか甘い果物かお菓子でよいとは思いますが、 

と話を終えました。 

 

 

その後、依頼者様より連絡をいただいたのですがその内容に 

ほんわかと温かいものを感じました。 

 

「早速、母に先ほどのことを伝えましたら 「あんず」は 

何と実家の庭にあったのです! 

ただし小さい頃は食べるとお腹をこわす!食べたらダメ!

としていたのですが、幼い彼女は親に内緒で

口にしてたのかもね~と母と話しました。

 

その後、お供え物を買い物に行きましたら 

なんと「あんず」があったのです!

山形産のプックリ大きくって完熟のが。 

まさかでしたが間に合いました。 

本当に感謝の気持ちでいっぱいです!!」 

 

 

「ありがとう!」とうれしそうな笑顔で消えていった 

彼女のかわいらしい仕草に 

思わず微笑んだ暑い夏の一日でありました。 

 

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ 

依頼者様から後日頂いたmail------

 

戦争を経験された方々それぞれに辛い思いがあるでしょうが 

当時を知る人達も少なくなっているのが現実です。 

 

亡くなった祖母(女の子のお母様)が毎年この日を迎えるたびに

思い出していた辛い気持ちは想像を超えたものがあったと思います。 

よりによって終戦の当日に。日本中が忘れられない日です。 

つくづく戦争の悲惨さ悲しさに想いを巡らした一日になりました。 

 

紅月さんからのメッセージを祖母が知れば 

少しは気持ち報われたのでは?と思いますが 

代わりに毎年「今、生きてれば○歳」と言っていた母(女の子のお姉様) 

に伝える事が出来、心が安らいだと二人して喜んでいます。

 

実家の庭は広くて何処にあんずの木があるのか私は知りませんでしたが

本当にあったのです。 

当時、庭の一部に爆弾が落ちて削れたそうですが

それでもそのあんずは枯れずに花を咲かせていたそうです。 

今回相談して本当に良かったです。

ありがとうございました

 

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