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【セラピー後記】Live the life you love
   -自分の人生を愛せるように生きよう-

今回は霊媒としてお手伝いさせていただいたお話ですが
実際に言葉を発しているのは私で
亡くなった方の記憶や思考、意識が私に入り

依頼者さまに伝えたり、直接会話をしています。
要は亡くなった方の魂を私に降ろすことで
依頼者さまと会話が出来るようになる
ということをしています。


☆*。。。*☆*。。。*☆*。。。*☆*。。。*☆*。。。*☆

「今朝、お世話になっていた方の

 訃報が入ったのですがその方の魂と 

 話をしたりとかって出来ますか?」


「えーと、それはイタコさんのようなことが

 出来るか? というようなことでしょうか?」


「はい、海外在住の方で今度そこへの出張が

 決まっていて、もう少しで久しぶりに会えると

 思って楽しみにしてたんですよ。
 病気されて体調も思わしくなかったので

 もしかしたら会うのは最後になるかな、とも

 思ってたんですけど間に合いませんでした。
 もしも僕になにか伝言などあれば

 聞いてみたいと思いまして」


ある日、少し混乱した様子のTさんから
このようなご依頼がありました。
 

セラピー時に守護さんや神様たち
亡くなったお身内さんからメッセージを受けたり
姿を見せてくださることがあってそれを伝えたりは

していますがハッキリと”霊媒、霊の口寄せ”として

依頼された経験はあまりなく、しかも今回は

”海外にお住まいの今朝亡くなったお世話になった方”です。
正直自信がなかったので断りたい気持ちでした。

「うーん、当たり障りのないことしか

 言えないかもしれないし
 先入観で、ちゃんと視ることが出来ないかも

 しれないし、 わからないこと聞かれて

 ううー苦しい~とか言って

 誤魔化すかもしれませんよ?」


 躊躇する私。

「難しいですか・・・」と依頼者さま。

 

その時、強めのウイスキーの香りが漂ってきて
テンガロンハットを目深に被り、
ウエスタンな格好をしたあまり背の高くない男性が
とある都会の交差点でポーズを決めているのがみえました。

ご本人はかなり気取って登場したつもりなのでしょうが
なんとも愛嬌のある雰囲気で、カッコイイというより

微笑ましい。

”え?この方?? 映画(喜劇)俳優みたいな感じだぞ?
めっちゃアピールしてるからそうなのかな?
でも違ってたらどうしよう・・・”


しばらく様子を見ていると
どんどん姿がアップになってきます笑
早く伝えろアピールですねわかりました笑

「あの、その方ってこうこうこういう姿でお酒好きでした?」

「はい!その通りです!

 何も情報伝えてないのにわかるんですか???」

「一張羅らしきお気に入りのファッションで

 登場してこられて、早く喋らせろアピールが

 グイグイ来ていますので笑」

そのとたん亡くなったその方、Sさんと私の気持ちが
シンクロしたのでしょう、再会の喜びのような感情を受け
号泣、それから次第にSさんと意識が繋がっていきます。
彼が依頼者Tさんと話したがっているのなら、と
ご依頼をお受けすることにしました。

初めは私の意識のほうがハッキリしていて
Sさんが伝えてきたことをTさんに確認しながら
説明する形でしたが
そのうちSさんは、じれったくなったのか私の口を使って
直接Tさんに話かけ始めました


自分の死期をわかっていたこと。
もう一度日本で会いたかったこと。
こっちにきたらあちこち一緒に行きたかったこと。
まだやりたいことはあったけれど
後悔はしていないこと。
Tさんに対して思うところがあること。
知って欲しいこと。

たくさんの想いが溢れて来ます。
だんだんとSさんの意識が前に出てくると
声は私なのにどんどん男性っぽい口調になっていき、
熱っぽく語り続けます。


やがて完全にSさんに身体を貸した状態になるとTさんは

「もう、Sさんの話し方、イントネーション、
 そのまま!本当にSさんと話しているみたいで

 泣きそうですよ(苦笑」


と驚かれていました。
ちなみにこの話し方はお酒が入っているときのだそうで
通常は結構寡黙と言うことなのですが

たぶん、今見せてくださっているやんちゃで

​少年のような感性が素ではないかな。

「弟みたいに思ってたんだよなぁ」

「もっと色々一緒に行きたかったよ。

 もう少しで会えたのになあ」

SさんはTさんと一緒に行きたかったであろう
好きだった風景や好きだったものなど
断片的に私に見せてくださっています。

行きつけのお店なのかジャズの流れるバーや
大きな公園、都会の喧騒、
ストリートミュージュシャン、交差点
お気に入りの場所なのか
昔のウエスタン映画に出てくるような寂れた風景・・・

脳裏に浮かんでくるものを伝えていると
昔のことがよみがえってきたようで
Sさんとの想い出をぽつぽつと
語ってくれるTさん。
それを頷きながら聞き入るSさん。


最後に会ったときは体調もすぐれず
苦しそうだったと言うことでしたが
身体から開放されたためか
とても元気で楽しそうです。

SさんとTさんは共に音楽が好きで、
共通の趣味として挙げていらしたのですが
さきほどの、映画に出てくるような

ウエスタンな景色や山に浮かぶ英語のサイン

そして「俺ならこう撮るねぇ」と

映画の論評をしたり薀蓄を語ったり。
そのうち自慢気にカメラを見せてくれるSさん。

「あれ?Sさんは映画もお好きでした?」

「そうなのかな?

 あーでもそういえば日本に来たときに

 結構良いカメラを持ってきていて

 色々撮っていました。
 それが、じーっとシーリングファンを

 延々と撮っていたり、
 ポタポタ落ちる水の雫をずっと眺めていたり

 色々と謎な行動していました笑」

それを聞いたSさん
「わかってねえなぁ。シーリングファンが作る

 風の流れ。それから埃が引き寄せられたり 

 羽に当たって弾かれたり。
 それをどう映像にするか、とかさあ。

 考えてるだけでも面白いねえ。
 すげえ面白い。飽きないんだよねえ」

と、言うように生前Tさんが見たSさんの

不可解な行動の謎を話してくれました笑
他人からは何をしているのか

理解不能だったのでしょうが
Sさんの頭の中では物語が繰り広げられていたようです

さすが目の付け所が違います。
かなりの観察眼と強いこだわりをお持ちの方だった

のだなぁ。と同じくこだわりの強い私は感心&共感しました。


そのことを聞いたTさんは腑に落ちたようで


「うんうん、そういうところありました。

 そんな人でした」


と、懐かしそうに納得しておられました。

Tさんとは直接会う事が叶わなくなってしまったため
来る前に色々と知っておいて欲しかったようです。
そして現地で一緒に行動する気満々なのが

伝わってきます笑


ひとしきりTさんと話終えたSさんは

「出張来たら面白いことあるから楽しみにしててよ」


と言い残し、なぜか大勢の美女を引き連れ
あちらの世界に戻っていかれました( ゚д゚)

Sさんの意識と繋がってみて、私が普段思っている

 ”世間一般の幸せが

  必ずしも自分の幸せとは限らない”

ということと、

 ”自分の人生を愛せるような

  生き方をしよう”

ということを実感しました。


トルストイもこんな言葉を遺しています

 ”幸福は己れ自ら作るものであって

 それ以外の幸福はない”

Sさんは自らが楽しめる生き方をして

幸せを作り上げておられたようでした。

 


「人生一度きり、楽しまないと」

  

 

 ね?


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以下、帰国後に伺った現地での後日談です。

出張の折。Sさんの奥様に
「Sさんて映画好きでした?」と今回の話をすると
目を真ん丸くして

「どうして??映画のことなんて
 誰にも話していないのに、なぜそんなこと

 知ってるの??ほんとにもう煩いくらいに

 薀蓄やら論評やら、してたわよ」


と驚かれていたそうです。

それと、現地で奥様が連れて行ってくださった

お店でも不思議なことが。
そこは有名なジャズクラブだったのですが
当日の出演アーティストなど知らずに

行ったにも関わらずその日はSさんのお好きだった

アーティストの演目だったそうです
しかも座ったテーブルは来た順番に詰めて

座らされていく形式だったのに
彼らのテーブルはなぜか1つだけ空席が。


その左右には美女。真ん中にはもちろん

Sさんが座っていたのでしょうね。

ほかにも見せていただいた写真に

ちゃっかり写っていたり笑
Tさんも現地ではSさんの気配は

ずっと感じていたそうで
面白い体験が出来たようです^^

女性と、お酒と、楽しいことが好きな
Sさんらしいエピソードでした(*^-^*)

遣り残したこと、となると
人間は欲深いものですからキリがないと思いますが


「もっと色々一緒に行きたかったよ」

と言うSさんの願いのひとつは
今回のことで叶ったのではないでしょうか。


その後も時々Tさんに伝えたいことが

あったりするとSさんは

私のところにいらしてアドバイスやら

言いたいことを言って帰っていきます。
そして美女と共に去っていきます笑


これは決して成仏していない、と

いうわけではないですよ?

あの世の仕組みなど、人間で居るうちは
わからないことのほうが多いのです。

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